T.Yさん、40歳代、女性
いつかは取りたいな、と思っていたMOT。
ついに手にすることができて、本当に感無量です。
しかし、ここに至るまでは、まさにドタバタでした。
一般的な参考にならないケースかとも思いますが、こんな人もいた、ということで、体験記を書かせていただきます。
前置きにも書きましたが、MOTは“いつか”取ろうと思っていた資格でした。
マイペースでMOSの資格を取り溜めていたときに、たまたまExpertの試験を受けた教室で、MOTインストラクション認定研修の案内を受けました。
そのときは、Excel2003 Essentialsの勉強をしている最中だったので、先にEssentialsを取ってからと思い、申し込みを見送りました。
そして、数週間後、無事、Excel2003のEssentialsに合格しました。
さあ研修を申し込もうかなと思ったら…ナント、すでに研修は満席、2003バージョンに間に合う日程はもう無い、と言われたのでした!
私がEssentialsの勉強をしている間に、あろうことか、マイクロソフトがMOT2003の打ち切りを発表していたのです!!
個人で勉強している悲しさで、情報収集が遅れ、予想外の展開になっていました。
それから、もう必死で研修の空きを、あちこち探しました。
そして、なんとか滑り込ませていただいたのが、ここ、本郷PC塾のコースだったのです。
いきなり最初から波乱含みで、心の準備も何も、期日に追われてのスタートでした。
まず事前課題が送られてきて、結構な分量にゲッソリしました。
想像以上に時間がかかりながらも、どうにかこうにか期日までにやり終えて送付。
ヤレヤレ、これで後は研修を受けるだけだ、と思いました。
半分終わったような気持ちでいましたが、そのときの私には、まだまだ入り口にも立っていないことなど、わかるはずもありませんでした。
そして迎えた研修初日。
音を立てて切り取れそうなほどの緊張感に満ちた空気。
お互いを見る目つきも険しく、凄まじいまでの対抗心と猜疑心が混在して、呼吸もままならないほどの重苦しさを感じていた自分でした。
担当された内藤先生は一目で状況を把握され、最初の休憩を取るまでに、見事に緊張感と対抗心をほぐされました。
状況に対応して、すぐさまあの手この手を繰り出す先生の対応の巧みさに、さすがだと思いました。
具体的な経験談やご自身の話に振返って話されるので、すんなり耳を傾けることができ、心に響くものがありました。
2003バージョンの申請打ち切りを目前にして、誰もが同じく後が無く、単に必死なだけだったのですが、最初は本当にどうなることかと思うほどの雰囲気でした。
でも、同じ境遇同士、内藤先生の導入のお陰もあり、お茶タイムを挟んですっかり意気投合、今度は共に頑張る仲間となったのでした。
研修は、進んでいくにつれて、とても面食らいました。
なんか、すっきりしない。もやもやした感じの残る講義だなあ、と。
そのうちに気がつきました。これ、という正解の明示が無いからだ、と。
答えを提示されることに慣れているので、答えを自分で探さないといけない状況に戸惑いました。
登るべき山は、はっきりと見えているけれども、そこに至る道筋は、自分が手探りで見つけて行くしかないのです。
そして、先生が自作自演も含め多彩なパターンのやり取りを繰り広げ、そのなかから求められるスタンダードがだんだんと姿を現してくるのでした。
また、単に受身でいることは容認されず、常に当事者であり続けることが求められる。
非常に巧妙でかつまどろっこしく、骨が折れる研修でした。
そして、事後課題。
当初、たった10分の講義のデモを作ればいいのね、とたかを括っていたら、これが大間違い。
2時間×6日の中の10分という位置付け。
綿密に裏打ちされ、集約されてきた10分の重みというものが、ずっしりと掛かっていたのです。
すっかり仲良くなったみんなとも離れ、自宅での孤独な戦いの始まりでした。
そして、ここからが研修の本番だったのです。
扱ったことのないエンコーダーというものにまず四苦八苦。
原稿を書き直しては、エンコーダーで収録し、チェックしては、ストーリーボードを書き直し…
これを、無限ループに陥ったように繰り返しました。
今回はMOT2003の申請締切日の都合で、通常よりも日程が短めだったこともあり、提出までに3回くらいは先生にチェックしていただこうと逆算すると、なんと5日に1本は仕上げないといけない勘定でした。
先生からのお返事の時間も考えると、実質2、3日で1本という感じで、まさに一日中考えているような状況でした。
何かをしつつも頭の中は、いつもストーリーや台詞を考えている。
常にメモを片手にブツブツ言っていました。
皆が提出する中、先生もチェックできっとご苦労されたことと思いますが、最善を尽くして下さいました。
時間を見つけては、電話やメールでやり取りして、いろいろサポートを頂きました。
そうして、更に検討、改良を重ねる。
その繰り返して、私の場合、かなり内容が変わってきました。
そして、3回目、最後のチェックの時。
部分部分は検討を重ね、最善と思われるものに差し替えてきたはずなのに、全体としてみると、どうもしっくり来ない、という状況になっていました。
私自身もうすうす感じていたものの、最後に先生に質問されました。
「何かがズレてきている。目的が明確でないのではないか。」
このままでは、ダメだ、と私もハッキリと思いました。
そのときの焦燥感は、本当に奈落の底に落とされたようでした。
今まで、先生にサポートいただいたことはクリアしたはずなのに、何故?
今頃になって、先生は何を言っているのだろう、と呆然としました。
残りが3日も無い状況で、半日くらいは、パニックでした。
ああ、もう間に合わない、これ以上はできない、と。
しばらくすると、今度は逆に腹が括れました。
ここまで来たら仕方ない。
やれるだけのことをやろう、と。
そして、結局は自分の作品なんだ、と。
自分が本当にやりたかったことはどういうことなのか、表現したかったのは何なのか、という初心にあらためて返ったのでした。
まさに、木を見て森を見ずという言葉通り、細部に目をやる余り、本質を置き去りにしていました。
最後の2日間は、ほとんど開き直り状態でした。
自分の最初の思いを手がかりに、全体に手を入れ直しました。
もはや先生に見ていただく時間もありません。
そして、その時に支えになったのが、研修でのやり取りでした。
あの時はこうだった、先生はこう言われたのだった、とさまざまさことが思い起こされました。
そして、これこそがこのMOTインストラクション研修の真価なのだ、とここまで来てようやく腑に落ちたのでした。
宅急便の最終集荷時間まであと3〜4時間というところで、気力、体力の限界を感じ、作成を打ち切って、送付しました。
もうこれ以上はできない、という納得とも諦めともいえる心境でした。
そのときの達観した心持ちは今もって鮮やかです。
たとえ結果が違うものであっても、それは損なわれるものではなかったと思います。
まさに、このMOTインストラクション研修というものは、事後課題作成において初めてその真価が発揮されるという、非常に見事なものでした。
(終わりまで行かなければ気がつかなかったのは、私だけかもしれませんが…)
簡単な研修であるとは言えませんが、それだけの価値のある研修であることは間違いありません。
私は偶然でこちらの教室で受講させていただきましたが、その偶然が幸運であったと思います。
内藤先生と中村先生のバランスも絶妙で、とてもいい雰囲気で研修を受けることができました。
それから、情報収集や事務手続きを前もってきちんとやっておくことの重要性も、今回再認識しました。
これらを一人でやりきることはやはり大変です。
信頼の置ける教室で、サポートしていただける、これは非常に安心感のあるものでした。
合格まで、決して楽ではありませんでしたが、思い切って挑戦して、本当に良かったです。 |